天賀井さんは案外ふつう2

 

 作画担当すら困惑しながら書いているみたいな本作。

読者も同じく、この作品の楽しみ方がわかってきたかもしれない?

 

日常系伝奇コメディ、と銘打たれた本作。2巻の最後まで読んで、ミステリーしながら本当にコメディやってるよ、と驚きを隠せません。というか、原作者がしきりにコメディと主張しているのが怪しさ満点なんですけど。信用できねぇ!

2巻では新キャラが続々と登場し、さらに謎の解明のために推理が深まっていきます。でもあれ~、おかしいなぁ~誰も死なないぞ~。危険な目に合わないぞ~。と、原作者を疑って読みつつ、コメディだから、そーくるんかい! とツッコミを入れてしまう。

しかし、ネタバレになりますけど、『形見の作成』とは予想外な設定だ。読んでいてすごく混乱したと思うと同時に、それでいいんかい! と登場人物と同じようにツッコミを入れてしまった。そしてその意味の説明しているときに「女子高生が困っているのが好き」とかシュールなボケが挟まれて、すごいコメディになっている。

あと、魂を移すと言っていたがその方法はどういうものなのだろう、という疑問が残った。例えば、壊れた形見を混ぜてもう一度作成しなおすならなんとなくわかるんだけど、そうでないとしたら、どーするんだろうなぁ。

そしてそんな衝撃的な設定に困惑している僕を放っておいて「何でも聞いていい」といった顧問の先生に「離婚した理由」を聞くヒロイン。凄い展開っていうか、そんな明かし方ありかーい!

そして真木くん両親が登場するが、うん、なんていうか、すごいな。中二病が親になるとこうなるのかぁ。でも自分ももし親になったらこんなこと冗談で言いそうだなぁ、とか、コメディ要素がハイレベルすぎて、ヒロインと同じ心情だよ、と思いましたよ。

でもでも、天賀井さんが異形の者を出した立ち姿はカッコよかったです。全く活躍してないですけど。ここまで特殊能力が活躍しない物語もある意味凄い。

 

しかし、両親といい、元カノの顧問の先生といい、形見の作成といい、城平先生が描く物語は新しい!ですよね。ありそうでないというか、物語の中では新しい要素が多いライトノベルよりも、新しいんじゃないか、これ。そういう設定があるのか、と目から鱗が落ちる。

とにかく、読めば読むほど、タイトルの『天賀井さんは案外ふつう』という言葉が正しく思える。

 

色々な意味ですごい作品。そしてこれだけのボリュームと展開なのに、読みやすいのは作画を担当する水野先生の手腕か。あとがきを読むと、すごく大変そうです。

でもおかげですごく楽しめていますので、頑張ってください。3巻も楽しみに待っております。