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俺を好きなのはお前だけかよ

ライトノベル

 

俺を好きなのはお前だけかよ (電撃文庫)
 

 電撃小説大賞金賞受賞作。ラブコメとして、正しく、気持ちのいい作品。

『天丼』ネタが非常に効果的に使われていて、なかなか面白い。

 

幼馴染と美人の生徒会長が好きだったのは、主人公の親友で、主人公はモブ扱い!? という感じの作品。主人公の性格とテンポのいい展開、重くならない中和とこれでもかというほどの『天丼』ネタが素晴らしい。

出来ればこの『天丼』ネタは続刊以降も続けてくれたら、一つの味になると思う。一発芸的なあれだ。それくらい、よく出来ているし、この天丼ネタによる恋愛関係の発覚は物語を決して重くさせず、ラブコメとしてちょうどいい位置に保てている。たぶんこのネタなしに発覚させていたら、全く別のジャンルになっていたのではないだろうか。

全体的によく出来ていて、物語の展開もテンポがいい。キャラクターも絞れており、嫌みな部分がない。毒舌キャラはたまに読者を不快にさせる場合があるが、そういうのもないので安心して読んでもらっていい。

結末部分の山場とどんでん返しはなかなかで、ただのコメディだと思っていたら意表を突かれるだろう。残念なのは最後の落ち。主人公とヒロイン。特にヒロインに関しては定番ネタとはいえ、残念だ。しかも続刊があるという。どうするつもりなのだろう?

あとはストーカーネタと心の声が聞こえるネタは裏付けなしのご都合主義なのも残念なところ。ラブコメなのでご都合主義は構わないが、せめて理由付けとか説明くらいはあったほうがいい。ヒロインが盗聴の本を持っている、くらいで十分だ。

甘い部分はあるものの、個人的には続巻が出たら買っていいと思っている。きちんと1巻でまとまっているのが好感度として高い。最近はあからさまに続ける作品が多すぎて、ちゃんと一つの巻で一つの関係をまとめろよ、と言いたくなるのが多いので。

2巻で再び『天丼』ネタを使って、面白く、そしてきちんとまとまりある形で締めてくれたら、大絶賛すると思う。たぶんこの作品なら『またかよ!?』と読者は言いつつ、ついてきてくれると思う。