ぼくは明日、昨日のきみとデートする

 

ぼくは明日、昨日のきみとデートする (宝島社文庫)

ぼくは明日、昨日のきみとデートする (宝島社文庫)

 

 あっ、これは女性向けで、映像化向きな内容だ。

たぶん、数年以内に映画化するんじゃないかな。作りやすそうですし。

あっネタバレ含みます。

 

そんなわけで七月隆文先生の一般文芸作。デビュー作のAstralを読んでいる僕としてはなじみ深い文章で読みやすく、またどういうトリックなのかワクワクしながら読み進められた。

最初はベンジャミンバトン的な話なのかなぁと思ったら、違ったのはよかったけど、タイトルや伏線からのトリックの読み取りやすさはどうなんだろ。意図的だとは思うけど、読み解こうと思っている人には陳腐に思えてしまうのかな。

個人的には互いに毎日すれ違っていくのが読んでいて切なくなっていきますね。

 

この作品、あくまで主人公の男性視点で描いていますけど、本質は一切描写されない女性の心ですよね。女性からすれば、恋人との最後の40日間。恋人から他人へとなっていく過程を想像することが出来るかどうかがこの作品を「泣ける」と思えるかどうかでしょう。

まぁ男性の都合のいい女と見るか、女性の愛への献身さと取るか、読み手次第かな。

ゆえに、読者同士で話し合えるから、いい作品ですね。

 

とりあえず、作品のトリックでああだ、こうだ、言う人は読みどころを間違えている。この作品はあくまで恋愛小説。難しい内容は必要ない。あくまで舞台装置なだけ。

あと主人公25歳の時に40日間ヒロインと会っているのでヒロイン側の初々しい初恋部分は本作では全く描写されてないだけだと思います。

5年ぶりに彼氏と会ったら、そりゃ戸惑うわ。まぁ15歳の二度目の出会いの日がどういう展開だったのか、気になりますね。