アニメ『氷菓』を観て、ライトノベルミステリが気になったひとに勧める6冊を見て

氷菓』がまさかアニメ化されるなんて、しかも京アニでなんて、インシテミルの映画化以上に驚いております。ちょうど大学に入った頃に高野音彦さんの絵に惹かれて『愚者のエンドロール』から読んで、面白い、と読破後すぐに『氷菓』を近所の本屋に探しに行ったのは良い思い出です。
あの頃にはアニメ化されるなんて想像もしていませんでした。
 
そんな自分と似たような経験をされているらしい『雲上四季』の秋山真琴さんが書かれた『アニメ『氷菓』を観て、ライトノベルミステリが気になったひとに勧める6冊』(http://d.hatena.ne.jp/sinden/20120410/1333990495)の記事を見て、自分だったら何を6冊お勧めするだろうなぁと考えたので、久しぶりに記事を書いてみます。
 
『放課後探偵団』

アニメ『氷菓』を見て、小説『氷菓』を読み終わって、ラノベ系ミステリに興味を持ったのならまずお勧めするのがこの作品。創元推理文庫で活躍されている新世代の気鋭五人が描く、学園探偵たちの活躍譚。五名の方の短編が収録されており、話の最後に作者紹介が掲載されている。一つ一つが非常にレベルが高く、青春の一ページが描かれています。
ここから気に入った作家が見つかればその人の本をさらに読み進める指標となる一冊です。
 
大崎 梢『成風堂書店事件メモ』

配達あかずきん―成風堂書店事件メモ (創元推理文庫)

配達あかずきん―成風堂書店事件メモ (創元推理文庫)

青春ミステリから少し外れたところで、書店ミステリなんていかがでしょうか。本屋の中にあるミステリー。お客様が出す曖昧なヒントを元に目当ての本を探し出す、そんな小さなミステリーが本屋には毎日起こっています。
この本は本屋で起こるかもしれない非日常的なミステリーを描いております。ビブリアで古書店に触れたのなら、今度は新刊書店にも触れて欲しいですね。さらに大崎さんは他にも色々書かれているので、読んでみて欲しいです。
 
清涼院流水『キャラねっと』

キャラねっと―愛$探偵の事件簿

キャラねっと―愛$探偵の事件簿

ミステリ界ではまぁ、色々な意味で有名な方ですがその方がスニーカー文庫で書き下ろした『殺人×美少女×密室×ゲーム』ゲーム上で起こる連続<殺人>事件。表紙はささきむつみスニーカー文庫で一度刊行された後、だいぶ時間が経ってから全編収録された『キャラねっと』が刊行されました。
すごいのはまだ携帯小説のケの字もない時代に全編横書きで書かれていたり、ネットゲームにおける殺人事件を描いていたり、挿絵や文字の表現がそれまでのスニーカー文庫の提携に捉われていなかったり、とにかく文庫版は凄いです。
今は新刊書店での取り扱いはないので、古本となりますが見かけましたらぜひ。
 
『探偵Xからの挑戦状!』

探偵Xからの挑戦状! (小学館文庫)

探偵Xからの挑戦状! (小学館文庫)

NHK総合テレビで放送された『探偵Xからの挑戦状!』のために執筆された小説を集めた作品集。この第三シーズンに米沢穂信さんが第3話で執筆されております。残念ながらまだ文庫本もDVDも発売されておりません。
作品自体が問題編と解答編の二つに分かれており、文庫本も分かれております。ミステリーの醍醐味である犯人当て。それを思う存分楽しめる作品である。
 
乾くるみ『蒼林堂古書店へようこそ』

蒼林堂古書店へようこそ (徳間文庫)

蒼林堂古書店へようこそ (徳間文庫)

全部で14のミステリー小説をテーマとした日常ミステリーが描かれている。各話の後にはミステリ案内がされており、さまざまなミステリーが紹介されている。ミステリーという分野の幅の広さを体感でき、ここから自分が興味を抱いたミステリーを見つけることが出来るかもしれない。

富士見ミステリー文庫
6冊目は『富士見ミステリー文庫』自体をお勧めします。とにもかくにも玉石混合。ラノベレーベルらしく良いも悪いも詰まっています。そのなかでも『激アルバイターシリーズ』『理緒の科学捜査ファイル』『ホームチェリーホーム』などなど面白い作品はあります。
しずるさんシリーズやゴシック、食卓にビールを、などもありますし、悪いレーベルではなかった。ただ方向性を誤った。どれも古本で100円で買えますので、ミステリーを楽しむ敷居としては非常に低いと思います。
 
さてさて、こんなわけで以上の六点です。すでに取り上げられているビブリアや激アルバイター、アムリタを外した上に『放課後探偵団』でいっきに消費したせいで意外に難航してしまいました。
全体的に短編多めの次へのきっかけとなる作品をピックアップしてみました。ここから青春ミステリーやミステリー自体が流行ってくれると嬉しいな。
 
氷菓で一番楽しみなのは、『愚者のエンドロール』における沢木口の台詞。
『別にいいじゃない、鍵ぐらい』
ミステリーにおいてこれ以上にインパクトのある台詞を僕はまだ見ていません。