前門の巫女さん(勝ち気)、後門の守護霊さま(役立たず)

コメディか。最後まで一度も笑いが起きないコメディをコメディと呼んでいいのやら。
現在、唯一作者買いをしている清水文化先生の最新作。編集か、作者か、どちらかわかりませんがこのタイトルセンスはどうかと思う。
 
物語は未熟な神父と未熟な巫女が対魔活動でドタバタする物語。
巫女が霊に憑依されて、相手の霊を拒否するシーンが実に清水文化先生らしい構成である。なんとなくこのシーンを描きたいからこの作品を描いた気がする。読者は霊の正体を知っていて、でも主人公側は知らない。それを理解したうえで、疑心暗鬼になると会話もままならない、まともに意思疎通もできないことを伝えたかった印象。
全体的にはほのぼのでシリアスというシリアスはなし。ただ、霊と巫女の会話シーンだけ異質に浮き上がっている。
 
今回は今までのような読者置いてけぼりのスーパー解説タイムはなし。それっぽい人が出ていましたが、出ただけ程度。
いっそのこと、心霊現象を一般のニュースで取り扱うようにして、気象予報みたいに心霊予報みたいな番組を挿入してくれると面白かったかなぁ。
それに主人公たちの知識のなさがどうにも。協会まである組織に所属し、現場に出て働いているのだから一定以上の知識があってしかるべきなのに、主人公たちの知識のなさはどうなのだろう。対魔関連の技術は会得しているが、払うべき霊の特性や知識に欠けているというのもなぁ。霊から何でもかんでも教わっているのはうーん、かな。
解説役の先輩霊能力者を配置したほうがうーん。
 
つまらないわけではないが、面白くもない。凡百のラノベレベルで、僕が清水文化先生に求めているレベルには来ていなかったかな。
キャラに魅力を感じないし(未熟なら未熟らしさを出した性格にして欲しい)、設定も世界観も環境も普通。
続刊が出てもスルーかな。
 
なんとなく、清水文化先生にヒューマンフォームロボットもののお話を書いて欲しいと思った。
薀蓄、人間の問題、人とロボットとか、清水先生ならうまく描いてくれそう。ただし、ヒューマンフォームロボットなので、巨大ロボットは禁止。そちらだと面白くなさそうな気がします。