フォーチュン・オブ・ウィッカ タロットは星を導く

がんばる女の子が好きです。でも、男が弱い話は嫌いです。
お互いががんばりあっている話が好きです。
というわけで手を出した、本作。ベテラン作家らしい長編シリーズの始まりの話ですが、掴みはいまいち、かな。
 
超幸運と超不運のコンビという設定は非常に素晴らしいと思う。
主人公含めキャラクターは魅力的。でも、ストーリーがいまひとつ、かな。
物語は「超幸運体質のアイリは、憧れの中央官庁・七聖府に入るが、軍の新設部隊に配属され、超不運体質のハイヅカの相棒に指名されてしまう! しかも、特殊なタロットを使える唯一人と見込まれ、戦いの前線に出ることに…!?」というもので、枠組みはベテラン作家らしく、しっかりとしている。
今ひとつだと思ったのは、主人公・アイリの活躍がいまひとつだったことかな。あと、戦闘シーンのわかりにくさと敵役の考えが理解できない点。タロットの使い方が微妙な点、かな。
 
主人公の活躍がいまひとつなのは、全体――チームを描いているせいなのはわかる。あくまで普通の女の子として描いているから戦闘シーンなどで活躍しないのもわかる。タロットを扱ったことがないので初心者なのもわかる。学校で言語関係を履修していたから言語学には詳しいけど物語の展開上意味がないのもわかる。
わかるんだけど、わかるがゆえに魅力不足。いっそのこと超幸運の設定をもっと生かして欲しかった。その超幸運に頼らない、努力少女という設定はいいけど、その努力がことごとく通じていないから魅力が生かしきれていない感じ。
シリーズモノだから今後次第でしょうか。
 
戦闘シーンは個人的にわかりづらかった、かな。ここは人それぞれなので。
 
次は敵役の考えで、どうして敵は二戦目を一戦目と同じ場所で仕掛けたんでしょうね。
どうして目的の人物がそこにいるってわかったんでしょうね。
あえて危険を犯す理由がわからない。
 
最後にタロットですけど、初心者なのはいいとして、どうせならタロットのイメージでやっても良かったと思うんですよねー。
某ズボンアニメのラジオでそういうやり方でやっていますし、別にそんな感じで始まりはいいと思うんですけど、ちょっとタロットが生かせているような生かせていないような。
 
 
全体として枠組みは非常に魅力的で完成度が高いので、今後のストーリー次第で非常に面白くなる要素は高い。
ただ、一巻での掴みはもう一歩、といったところだと思います。