高杉さん家のおべんとう

高杉さん家のおべんとう 1

高杉さん家のおべんとう 1

出会いは突然になの?
ライトノベルを日本一売っていたと言われるワンダーランドのカタログの平台にぽつんと置いてあった一冊。
買う気のなかった僕の目をひきつけ、パラパラと見ただけでその引力に引かれて買ってしまいました。買う気なんてまったくなく来店したのに、これが契機に他に6冊ぐらい買っちゃいました。
 
さて、そんな本書との出会いなわけですが「温かいな」これは。
絵柄はあっさり淡白なんですが、その表現の仕方が実に楽しい。シンプルでありながら豊かな感情がにじみ出ていて、かわいいの!
特に効果音。ここが秀逸。ヒロインである久留里がだす「はもーん」とか「もはー」とかマ行がいいのっ!
 
ストーリーは「高杉温巳31歳、博士号を取ったはいいものの、この不況の波にまきこまれ一般企業に就職できず……。そんな彼に突然「親代わりになってほしい」という話が転がり込んできて?」という形で、従兄弟の子との共同生活が始まるわけです。
そこで大事となるのがお弁当。というより料理かな。この料理によって、いろいろな触れ合いや発見が表現されています。
そこに主人公・温巳の地理学が絡んできて、普通とは少しちがった視点が加わるエッセンスが面白さを倍増させています。
系統で言えばマイガールと近いのですが、あちらが切なくなる話が多いのに対して、こちらはほっこり温かくなる話が多い。
 
ここにね、宣言しようかと。
時代は「親戚っ子」じゃないか、と。
漫画・アニメ好きの高年齢化に伴い、萌も「妹」や「姉」ではなく「姪っ子」「甥っ子」、「従兄弟の子」といった親戚がクローズアップされる時代が来たんじゃない?
「姪っ子」「甥っ子」の場合は、単純にかわいらしさメインで恋愛関係はカット。
「従兄弟の子」なら四親等なので結婚もできるため、恋愛関係も含めることができる。
表現の幅も「妹」や「姉」などよりも被る可能性が下がりますし、年下の親戚の子というのは高齢化が進んだオタクの現実ともカブる部分が出てきて、あるあるネタまで使えちゃいます。
 
そう、「妹」や「姉」は無理でも、甥や姪おの親戚っ子は今後誕生する可能性がありますからねッ!
 
 
おっと話がずれてしまいました。
そんなわけで年の離れた従兄弟の久留里との日常を描いた本作は間違いなく大穴の傑作です。
押したいなぁ。これはもっと知ってもらいたい。そしていつかドラマ化で。(笑)
 
久留里の可愛らしさに萌えるも良し、温巳の空回りっぷりを温かく見守るも良し、ストーリーにホンワカするのもOK!
そしてなにより、巻末にある小坂さんの小話に悶え死んでください。
 
 
まだまだ知られていない本作。おすすめです。