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飴色紅茶館歓談

コミック 百合

飴色紅茶館歓談 (1) (IDコミックス 百合姫コミックス)

飴色紅茶館歓談 (1) (IDコミックス 百合姫コミックス)

そろそろまぜろよ? ということで、ようやく本屋で見つけて読めましたー!
本当に、この本を手に取れる日が来るまで長かったです。2003年の秋にコミックZERO-SUM増刊WARDを読んだときに一目惚れをして、その一話のためだけに雑誌を購入し、雑誌を捨ててもその話だけは切り取って保存し、いつかコミックが出るまで待っていました。
 
たった一人の作家の、たった一つの読みきりのためだけに雑誌を買い、さらに雑誌からその話だけ切りとって保存したのは、飴色紅茶館歓談とやまがたさとみさんがFEEL YOUNGフィールヤング) 2008年12月号で読みきり掲載した「12」だけ。
だから手に取れたことが嬉しかったです。
なら予約しとけよー! と言われそうなんですが、これだけはどーしても本屋で見つけたかったんですよね。見つからなくて、bk1も考えたんですけどね。
 
さて、本の感想に入りましょう。
 
素晴らしかったです。

以上!
 
 
 
ゆったり、まったり、とした空気と過剰な刺激がない百合具合はまさに僕がずっと求めている百合そのもの。
なので、点数評価とか、まともな評価はありません。この作品はただこの作品というだけで100点なんです。
 
ただまぁ、このままでは書く意味もないので、気になった点・うーんと思った点をまずは列挙しましょう。
雑誌は購読していなかったので話の展開は今回初めて知りましたが、ちょっと流れが性急過ぎな気がする。作品の雰囲気は近年の百合作品では珍しいくらいゆったりとしているのに、作品の中の流れは速い。個人的にはそんなに急がなくてもいいんじゃないかなぁと思う。
藤枝さん自身、(他の作品だと)休載が多い方なので、どのタイミングから読んでも話が楽しめるみたいな展開のがあっているんじゃないかなぁと、この作品だと特に。逆に、ティンクルはこれと同じくらいハイスピードなほうが向いている。
あと、娘の外泊を推奨する親、というのはご都合主義過ぎないか? そこだけはすんなりと落ちなかった。全体としてこの作品世界は優しい世界である。全てが主人公たちを優しく包み込むもので、だからこそこの雰囲気が生まれるんですけれど、度が過ぎると甘すぎと感じてしまう。この部分が個人的にはちょっと引っかかった。
最後に、生かされていない設定が多すぎる点が気になりました。
例えば、さらさが飼っている犬猫16匹やハルの情報屋とジンクスサイトとかどーなったんだろう? ハルを物語の起点にすればいくらでも小話を創れそうだし、犬猫16匹なんて特異な設定はさらっと忘れ去っていい設定とは思えない。
 
さて、気になった点は以上です。個人的には飴色にはもっと季節ネタや紅茶ネタ、クロスオーバー的なネタを期待していたので、この早急な展開は作品の終わりが早いことを感じさせてもったいないなぁと思ってしまう。
ぶっちゃけ、書き下ろしのアリカルとのクロスオーバーだけでかなり満足だったりしますよ?
2003年の始まりの物語も、季節ネタ・紅茶ネタ・さらりとモブキャラでのクロスオーバーといいとこ取りでしたし、百合的にも素晴らしかった。
でも、連載は高2の秋で、修学旅行での別離とか、受験とか進路とかで、内容は全然のんびりじゃないよねッ! ぶっちゃけ! むしろ終わりにむかってないですか、いきなり。
 
以上です。以下、賞賛に入ります。
まずなんといっても装丁が素晴らしい。これはこだわりを感じさせます。作品の雰囲気をきっちりと表しており、手に持つだけで幸福感がありますよ、これは。特にこの背表紙が! 背表紙が、見ているとゾクゾクしますよ!
そして表紙を捲って裏側から装丁を見たときに、再びゾクゾクと……って冷房の効きすぎか?
いやいや、そんなことはないはず。
 
そして物語が始まるカラーページで、芹穂さんがやかんを持つときにタオル越しに持っているところにこだわりを感じ、白黒ページ最初の一コマ目の歩道橋が斜めじゃね? とか疑問に思ったり、白黒2ページ目の2コマ目の缶が2004年と2006とあるけど、これどうして違うんだろ? とさらに疑問を深めつつ(と言うか、感想書くために見直して初めて気づいたわ)
調べてみたら、どーも2004は創業の年のことなのかな? あれ、でもそーなると時間軸が……深く突っ込むのは止めましょう。ここは賞賛の場ですし。
とにかく、細かいところまで書き込まれていて素晴らしいんです!
絵柄はファンなんで、もう見ているだけで幸せで、しかもキャラたちが百合なんだから萌えです、これが萌えですよ!
 
お話としてはやっぱりファーストフラッシュが一番! 続いて書き下ろしで、第1話、第4話とほのぼののんびりした、ぶっちゃけ物語が進行していない話が大好きです。あと百合が過剰ではないところが。
いちご味のジャイアントカプリコーンみたいな味じゃないかな、この作品。それか、イチゴオレ。紅茶というには連載分は甘さととろみがつきすぎている気がしないでもない。
 
とりあえず、AQ制服の日の小話を希望! あと、AQ2周年のお手伝いの話も回想でいいので出して欲しい。
そして、紅茶の蘊蓄やネタだけの話とか、冬なら冬らしいコタツにみかんな話とか、のんびりとは行かないでしょうが、焦らずいってほしい。(七夕の話のクリスマス版とか読みたい)
そんなところです。思ったより、苦味のある感想になったのは、ファーストフラッシュの完成度が高かったせいかな。藤枝さんは感想を巡回される方なんで、こういう苦味のある、わがままな感想はこれくらい遅れて、読まれる確率が減ってよかったかもしれない。
 
最後に、修学旅行先が京都なのは、東方オンリー即売会で京都に来たからじゃないかと思うんですけど、どーなんでしょね。