花守の竜の叙情詩

花守の竜の叙情詩 (富士見ファンタジア文庫)

花守の竜の叙情詩 (富士見ファンタジア文庫)

前作、ルビーウルフの最初が好きだったので、購入。そういえば、ルビーウルフも途中から積んだままです。
ファンタジー色全開な王道ファンタジー。点数をつけるなら60点ぐらいのような気がします。
批判的な感想になってしまったので、そういうのを読みたくない場合はここより下はスルーでお願いします。
 
 
隣国エッセウーナによって制圧された、小国オクトス。囚われの身となったオクトスの王女エパティークは、絶望の中にあった。だがある日、そんなエパティークの前に、エッセウーナの第二王子テオバルトが現れ、告げた。「これから、俺と君とで旅に出る。捕まれば、命はない」その『旅』とは、願い事を叶える伝説の銀竜を呼び出すというもの。呼び出すために必要とされる生贄が、エパティークなのだ。王位継承争いで帰る場所のないテオバルト。囚われ、生贄となるエパティーク。支配した者と、された者。互いを憎み、反発しながら、孤独な二人の長い旅が始まる―。宿命の愛と冒険の物語。
 
 
物語の世界観はきっちりとしているし、展開もうまいと思うんです。
ただ個人的な感想を言うなら「お前がそれを言うな」なんですよね。
世俗や国の状態を何も知らず、王女としての役をやっていたエパティーク。自分だけがどうしてこんな目にと嘆き、国の状態を捕らわれたことで初めて知った彼女に対して、テオバルトが「知らないことは罪だ」みたいな風に断罪する部分があるんですけど、じゃ、お前の妹(ロザリー)はどうなのよ? と思ったんですね。
すごいダブルスタンダードな考え方で、一方は断罪しておいてもう一方はスルーかよっ! というか、お前はお前で何もしてないし、人のことどうこう言えないだろ、と思うんですよ。あっトリプルスタンダード?
 
で、後半の展開で個人的にヒャッホーとなってしまって、まったく感動しなかったという始末。
しかも肝心の王女が国の内情を知っているべきかどうかについてはスルーときたっ!
知らないことは罪かどうかは色々と哲学的とかあるんでしょうけど、他国との橋渡しとしての王女なら知らなくてもいいんじゃね? とか思うんですよね。これが次代の王となる王子なら知らないことは罪になるんでしょうが。
むしろ、知っていながら何もしなかったテオバルトこそもっとも罪深いような気がするんですが、そのへんどーよ? な考えが巡って今ひとつ感情移入が出来なかった。
 
色々とツッコミどころというか、補足不足な部分が目立っていて、今ひとつ楽しめなかった。
まぁ色々と否定的な意見しかでませんが、ファンタジーとしては面白かったと思います。
 
特にロザリーが素敵過ぎる。ロザリーがあまりに惚れ惚れとするほどの存在なのでそれだけで+20点は付きます。
彼女のためだけにこの本を読むのもありなんじゃないかと思うんですが、どーでしょう?