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涙そうそう

映画

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えらい今さら感が漂いますが、基本的に旬な映画は見ないので、古い映画で有名なのをたまの気紛れに見たりします。
本作もまさにそうで、ヨスガノソラを終えたばかりで兄妹話を見たいなぁという欲求から見てみました。
 
で、本作はどうだったかといえばエンドクレジット後の海岸を歩く二人のシーンが素晴らしかった。うん、『カオル、大きくなったらにーにーのお嫁さんになる』『だめぇ?』『ダメさぁ』『何でさぁ?』『知らんのか?兄弟は結婚できないんだぜ』『なんで?』『うーん』『なにそれ』『わからん』『なんで』『わからん』『なんで!?』『わからん!!』の掛け合いが実に素晴らしい。もし今後近親相姦ネタをするのならこのシーンは使ってみたいと思ったほどだ。
で、このエンディング後のシーンに対して本編は実にお粗末というか、惜しい作りだ。2時間の間で5年も経過させるという荒業はさすがに無理があったようだ。前半に尺を使い、中盤で尺を奪われ、後半尺なし、となってはさすがに最後のシーンは笑わずにはいられない。
他界した兄を思って作られた歌だからって、内容まで一緒にする必要はなかっただろう。それなら近親相姦ネタで突っ走ってもらった方がオタクも釣れて、一般の人も何となくその場の雰囲気に流されて満足してくれたはず。
TBSの英断は常に一般人の斜め上を行きますね。
 
中盤の妹が一人暮らしをするために家を出るシーンは実に泣かせようという意気込みが感じられて素晴らしかった。あのままエンディングでもよかったような気がする。県内の大学で、会おうと思えば会えるのにもう会わない、という決別のシーンとしては非常によかった。
しかし、そこで物語も終わったし、監督も脚本家も止めた気がしないでもない。
 
死という絶対的な決別で涙を誘うより、互いに生きながらも別れざるえない展開で涙を誘うほうがお涙頂戴に慣れた観客を騙せただろう。監督や脚本もそうしたかったと僕は思う。
その後の展開は取ってつけたようなものだし、笑ってくださいといわんばかりだ。いっそ、一気に成人式に行ってしまって海岸で長澤まさみによる独白で閉めたら相当綺麗で切ない恋愛話になっただろう。
結局、近親相姦話としても具のないカレーのようなものとなってしまった。
 
あの最後の無駄な時間を二人の交流(カレーの具)に当てれば面白い恋愛話になっただろうに。
 
 
まぁそう思うのも、そういう話を期待してみていたからでしょうね。
しかしこの話で興行収入31億はすごいなぁ。いやはや興行収入が話のよさと結びつかない典型ですね。