ベン・トー

 弁当に青春を賭ける!
 ビンボー高校生・佐藤洋はある日スーパーで、半額になった弁当を見つける。それに手を伸ばそうとして、気付くと床に倒れていた。それが壮絶な戦いの始まりだった…。学園シリアス・ギャグアクション!
 
 ネットのライトノベル界隈で面白いということで手にとってみた一冊。
 『生徒会の一存』あたりから今年はバカ小説が流行するのかなぁとまぁなーんとなく思っていた僕ですが、また新しいバカ小説が誕生しました。
 まず設定が素晴らしい。舞台が半額弁当をかけたスーパーという辺り発想の非凡さをうかがわせます。それだけでどんな内容なのかまったく読めません。また今ではもうお笑い的要素しかない二つ名がうまい具合に使われていて旨みもあり、かつ非現実的なライトノベルらしさが出ております。
 個人的学園モノでこういう系統では『神様ゲーム』と『学校の階段』が二強で、最近『バカとテストと召還獣』や『生徒会の一存』などが伸びてきておりますが、その一角に入りそうな勢いはありました。
 
 面白かったです。評判になるだけあって、なかなかのものだと思います。
 確かに評価できる点は無数にあります。けれど、僕はこの本を誰かに自信を持ってオススメできない。よくて、これまぁまぁよかったですよ、ぐらいでしょうか。
 理由としては、この本が『学校の階段』の一巻と『バカとテストと召還獣』を足して2で割ったような感じだからですね。今は勢いに陰りのある『学校の階段』ですが一巻の勢いは凄まじく、それと比べると本書は劣っていて、バカの面では『バカとテストと召還獣』に劣っている。両方の良いところを足したけれど、二つと肩を並べるまでは至らなかったといった印象である。
 例えるなら、スクライドのストレイト・クーガーの
「お前に足りないものは、それは、情熱思想理念頭脳気品優雅さ勤勉さ! そして、なによりも、速さが足りない!!」
 でしょうか。
 あと学園パートのギャグで僕が一切笑えなかったことが要因でしょうか。
 
 悪い小説ではないと思います。面白いと思いますし、読んで損をすることはないと思います。むしろ、半額弁当だけでここまで描けるのが凄いといわざるを得ません。
 あともう少し熱さと速さが加われば僕的に言うことなしなのですが、続刊に期待ですね。
 
 
 そういえば、5月にダブルブリッドの最新刊が出るそうで、今からもうワクワクしてきました。