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Another

映画

ANOTHER アナザー [DVD]

ANOTHER アナザー [DVD]

 DVDのジャケットが印象的で、好みのタイプの作品傾向だったので視聴してみました。
 原題は'Dark Corners'。ソーラ・バーチ主演による英米合作のサイコスリラーです。共演は「007 ダイ・アナザー・デイ」のトビー・スティーブンス。
 死体処理場に勤める娘カレンと不妊治療を続けているスーザン。眠るたびに意識が入れ替わっていた彼女たちは、互いを虚像だと思っていた。しかし徐々に虚実の境が不透明になっていき……。ソーラ・バーチが2役に挑戦したスリラー。

 (ネタバレ含むので、見る気がある人は読まないように)

 
 とまぁ、そういうあらすじなんですけど、これは人にはオススメできないかな。ジャケットの美しさの割に映像は若干チープかも。特に冒頭部分はもうちょっと描写に凝らないとあの部分だけで作品がチープに感じてしまう。
 けれど、さすが異国の映画。日本では描けないタイプのショッキングな描写が見ていて恐怖感を感じました。生理的嫌悪感に近いですね。
 物語はあらすじにあるように進むんですけど、DVDのジャケットに書かれているあらすじのネタバレ具合が酷すぎて途中までかなり暇でした。どう進むかわかっていたらあとは表現とかしか楽しむところないし。
 
 物語としては、脚本に問題ありかな。
 精神科医との出会いをもっと冒頭にして、悪夢の始まりをそこからにしたほうが良かった。そうでないと、スーザンが『何故、カレンの悪夢を見る?』という、最後に残る疑問への答えが視聴者は出せない。カレンが精神科医の自己否定による存在だと最後の落ちで考えられますけれど、なら、どうしてスーザンはその悪夢を見ることに? 精神科医自身が悪夢を見ない理由としては自己否定から考えられますけれど、スーザンがカレンの夢を見る理由はわからない。あるいは、スーザンは最初からカレンの夢など見ていなかったというプロモーションからの壮大なミスリードですか? ありそうだな。
 しかし、それならばスーザンが精神科医にもうちょっと相談する描写が必要だなぁ。でないと、カレンがスーザンの夢を見える理由が生まれない。あるいは、ストーカー描写をもっとしなければならない。
 どちらにしろ、説明不足は否めない。脚本家の頭の中では作品は理路整然とした形が出来ているのだろうけれど、見ている側は理解できない。
 
 面白いインスピレーションを浮かべる役には立ったので、見て損をしたわけではないけれど、人にオススメできる映画ではないことは確かです。