それでも彼らは嘘をつく

 

それでも彼らは嘘をつく(1) (サイコミ)

それでも彼らは嘘をつく(1) (サイコミ)

 

 仮面恋人ネタなんですけど、どーなんだろう?

少女漫画だとこの十倍は密度濃く、展開遅いだろうなぁ。

 

要は優等生の仮面をかぶった二人が仮面恋人になるお話。少女漫画だとよくあるネタで読んでいてそれほど新鮮味を感じなかった。面白くないわけではないが、この作品だからこそという特色や面白さがない。なんかこういう話、少女漫画で読んだなぁと思える。

むしろここから嘘予告のような展開になったら大爆笑とともに大絶賛しそう。

現時点では、ある程度予想の範囲内で話が進み、予想の範囲内で終わってしまいそうなので、少女漫画でも少年漫画でも青年漫画でもない、Web漫画だからこそ、みたいな特色が出てくれることを希望。

面白くないわけではないが、ちょっと物足りなかったです。

たとえとどかぬ糸だとしても2巻

たとえとどかぬ糸だとしても2 (百合姫コミックス)

たとえとどかぬ糸だとしても2 (百合姫コミックス)

 

くらーい百合として、これはこれでありなんでしょうかね。

いやーすごい引きで終わりました。

 

今回は前回に比べて緩急があり、温かい話と悲しい話が組み合わさっており面白かったです。それに薫留の闇がかなり出ていて、おーい、この話さらに暗くなるんかーいと。

話の展開が結構早いので3巻あるいは4巻あたりで完結でしょうか。

個人的には主人公のウタが幸せになるかどうかはどうでもよくて、義姉である薫留が幸せになる結末を希望する。特に今回のラストのような流れだと余計に3巻ではいい方向に流れてほしいと願う。

ハッピーエンドになってほしいなぁ。

蒼竜の側用人 第3巻

 

蒼竜の側用人 3 (花とゆめCOMICS)

蒼竜の側用人 3 (花とゆめCOMICS)

 

 期待のシリーズの第三刊。次にどういう話が来るのか読めない度がすごい。

あと発売から感想書くまですごい遅れてしまった。書きたかったのに!

 

さて、第3巻も面白かった! まさか別の竜を出してくるとは。おいおい、このシリーズは本当にどういう話が展開していくんだ、と先が読めない。第8話ではルクルの素直さ、真っ直ぐさとユリウスのことを考えて色々とするところが可愛くて、好感度うなぎのぼりですよ。

ユリウスも人間の手なら毎日髪を梳うのに、というセリフがすっごく良かった!

そして波乱の第9話では、ユリウスの前に立って睨むルクルがすげーイケメンでしたね。普段の柔らかい美少女顔からは想像できないくらいキリッとした顔をしていて、わぁお、と驚かされました。

そして物語は本当に予想外の方向に。ここで竜の呪いの話について出るってことは、今後の展開としてはいかに人間に戻るか、ってことなんですかねぇ。そのなかでルクルが必死に前を向いて動いていく姿はいいですね。やっぱり頑張る女の子は素敵です。

 

波乱の展開も面白いですが、二人がイチャイチャしているのも好きなので、次巻でこの問題が片付いて、また二人の穏やかなイチャつきが見れるのも期待します。

描き下ろし漫画のような日常回ですね。すげー面白かったです。

 

君は春に目を醒ます 1巻

君は春に目を醒ます 1 (花とゆめCOMICS)

君は春に目を醒ます 1 (花とゆめCOMICS)

 

 発売から10日ほど経ってしまいましたが、書きたいから感想を書く。

稿あさと先生の新シリーズ。すげぇ面白かった。

 

ちょっと仕事が立て込んでいて、漫画は読んでいるんですけど感想を書く暇がなく、書きたい作品がいっぱいある中で、この作品が一番書きたくなりました。次点が蒼竜の側用人の最新刊かな。そっちも近日中には書いておきたい。

それで、並み居る作品(30冊ぐらいですが)のなかで一番感想をここに書き残しておきたいと思ったのがこの作品。

7歳差だった二人が同い年になる、少し不思議要素ある恋愛もの。

小学4年生の絃は同級生の弥太郎にいじめられ泣いてばかり。そんな絃を優しく守ってくれるのは7つ年上の千遥くん。だけど千遥は治療でコールドスリープをすることに…。
―――待ち続けて7年後。千遥は目を覚まし、絃と同級生に。憧れのお兄ちゃんから同級生に変化した距離感に、絃はドキドキで!?

 というもので、もうね、設定からして素晴らしいというか、新しさを感じる。コールドスリープから目覚めた男女が恋愛する話などは数あれど、年の差を埋めるためにコールドスリープを設定に組み入れ、憧れの兄から同級生に変化させる設定。この発想にやられた。

年の差恋愛を描きたいけど、同級生物も好き。だったら、同級生にしちゃえ!という作者の発想。そしてそれを組み込んだことで、他とは違う面白さがすごい。

第1話からして、千遥くんはかっこいいお兄さんだし、小4の絃ちゃんはかわいいし、弥太郎にやり返すシーンや強くなろうと心に決めるはかっこいいし、弥太郎は弥太郎でそれで恋に落ちるんかーい!と笑わせてくれるし、ギュッと濃縮された過去編から7年後の現在に進み、コールドスリープから目覚めた千遥くんと絃ちゃんの出会いはシンプルに良かった。最後は同級生になった、という完璧な1話。

そしてここからはじまる物語がまた面白い。コールドスリープによって7年の歳月が経過しても、千遥くんのなかではまだ数日しか経過していなくて、その間に絃ちゃんや周囲は変化していて、それを受け止めているような昔のままの意識のような、そういう色々なズレがあって、それと7年間の思いが出まくっている絃ちゃんの可愛さもあって、この二人のやり取りが本当に愛おしい。

7年が経過したことで同級生で同い年になったけど、千遥くんからすれば絃ちゃんは幼い頃のまま妹で、絃ちゃんからすれば憧れの兄が同級生としてそばにいるわけで、二人の意識には見えない差があって、同級生なのに、年の差が発生していてすげー面白い。設定をすごく活かしていて、年の差モノとしても同級生モノとしても面白くしている。

あと弥太郎を叱る絃ちゃんが最高にキレッキレでよかった。弥太郎、色々と美味しい。コマの節々で登場して笑いを誘ってくる。2話目の喜ぶ絃ちゃんの後ろですげー顔している弥太郎がMVPでしたね。笑いの意味で。

 

なんだろう。シンプルでわかりやすい設定でここまで面白くさせている。これは感想を書き残したい、と思わせられた。

また千遥くんの声がすげーイケメンボイスで再生された。誰?と言われると困るが。

すごい面白かった一冊。

 

 

そして、読み切りの「誰も気づかないで」も面白かった。少女漫画で兄妹の恋愛もの。

背徳感あり、恋愛感あり、読み切りでまとめられながらもすごいテンポよくて面白い。やべー大好物な話だ、と思ってしまった。こちらもすごくオススメ。

 

この作者の作品は前作の「魔女くんと私」もですが、どれも面白い。

今回のシリーズは長く続いてくれることを期待いたします。

映画『氷菓』感想

 

米澤穂信と古典部

米澤穂信と古典部

 

 本日、劇場公開された氷菓の映画、観てきました。

ネタバレ含む感想となりますので、その辺気になる方は読まないでください。

 

氷菓、に関してそのストーリーを改めて説明する必要はないでしょう。原作小説に、アニメに、漫画とストーリーに触れる機会はたくさんありますし、GYAOとかでアニメの1話とか見れますよね? なので大きなストーリーは置いといて、改変された箇所を出すとするなら、壁新聞部のくだりはカットが一番大きな変更かな。更に細々と結構な箇所で改変がされていて、それが良くもあり、悪くもあった。

改悪だと思ったのは、奉太郎が摩耶花を押しのけるシーンと奉太郎の挨拶に千反田が応えなかったところ。氷菓の序文の文章が変わっていたこと、文集作りへの話の流れが急なこと、千反田の行動が時々脈略なく唐突なこと、かな。

良くなったと思ったのは、推理会で画用紙に書き込んだり、摩耶花の仮設ではアニメーションを使用していたり、冒頭の部室閉じ込められでVFXを使用した演出をしたり、美術室に奉太郎が行かなかったり、演出面での改変が良くなっていた。また、ミステリーとしての謎解きは最初から放棄しており、読者に推理させるようには作られていないのも、良かったのではないだろうか。

問題点はたくさんあるのだが、映画全体としては演出がよく出来ており、退屈せずに見ることが出来た。また、ちょいちょい高山の町やあの喫茶店、図書館など、観たかったシーンをちゃんと抑えているのも良かったし、部室の場所もちゃんと地学準備室だったのも良かった。

原作及びアニメを参考にしつつも実写映画として新しい演出などに取り組んでいたので映画としては面白かったと思う。

 

それを踏まえた上での問題点。やはりキャストと演技が足を引っ張っている。あと、演出は優れているのに登場人物の行動がおかしい脚本が目についた。

キャストや演技に関しては、あきらめが付く部分ともいえるが、登場人物の行動がおかしい脚本はかなり残念。特に前述した、奉太郎が摩耶花を押しのけるシーンと千反田の行動が時々脈略なく唐突なこと、奉太郎の挨拶に応じなかったところなど、脚本面で原作と比較し、おかしいだろうと思うところがあったのは残念だった。

脚本も監督みたいなので、どうも映像的演出は得意だが人物描写や把握、演技などの人物に関してはこの監督は苦手なのだろうか? と言うか、下手?

でそれに加えて、キャストと演技だが、うん、まぁ、予想通りです。合ってない。

千反田えるの代名詞である「私、気になります」はいい。別に。なんか無理やり奉太郎にも「俺は考えてみた」とかいう決め台詞が作られていたが、うん、ダセェ。そんな無理矢理作らなくても。考えるポーズとかはアニメから採用していたり、VFXを使っていたりとなんか力は入っている。

問題はまず、奉太郎役の山崎賢人。個人的に初めて演技を見たんですが、彼は普段の演技していないときも棒読みみたいな話し方なのでしょうか? 意図的にそうしているのかなぁと思うくらいの棒読み具合で、それが演技なのかどうか悩ましい。やる気がない感じとも異なる本当にセリフをただ読んでいるだけのような棒読み具合にすごいな、と。逆にあれなのか? 声優さんの演技がくどくて、それに慣れすぎているせいで棒読みに思えてしまうのか? いや、でも他の人はもう少しマシというか、演技しています予感はあったけど、棒読みではなかった。

次に千反田える役の広瀬アリス。演技自体は悪いとは思わないけど、あの大きく歯を見せた笑顔が個人的にダメだった。千反田の一番の特徴は目のはずが、映画を見ていると大きく開いた口なんかじゃないのか、と。

里志と摩耶花に関しては演技はちょいちょい棒読みだったり、オーバーだったり、ムラっ気があったが主役二人よりはマシだった。

 

という感じです。

ある意味、氷菓が好きな友人同士と行けば、あれがどうとかこれがどうとか語り合える映画なので、そういう意味では映画として役割は果たしている。

実写映画としてはこんなもんじゃないかなぁと。

地味な推理会のところも演出のお陰で地味にならなかったし、努力は感じられる。

ただ、良いところもあるけど、悪いところのが目につきやすい映画なので、たぶん、酷評されるんだろうなぁ、と。

 

ホーンテッド・キャンパス 水無月のひとしずく

 

 買ったー! 読んだー! 面白かったー!

発売日当日に本屋の開店と同時に購入したのに仕事で今日まで読めなかった。

我慢に我慢してついに読破! 我慢した分だけいつも異常に面白く感じた。

 

さて、今回はもう帯から期待度をあげてきます。

「恋人になってもらえませんか」って何それ何それ、と偽装恋人ネタですか! いや、君たち普通に付き合っちゃったほうが早いのに、と思いながらも取り持つ藍さんがお疲れ様です、としか。可愛いこよみちゃんのために我慢したんでしょうね。

そして、こよみちゃんから「恋人になってもらえませんか」と言われた森司くんの反応が。いや、君、天国に行ってる場合じゃないでしょ。とツッコミを入れざる得ない。

そんな冒頭から今回は、自転車問題と中二病と学校問題、でいいのかな。複数の要素が絡み合っているから、どういうカテゴリーで表現すればいいかわからないんですが、第2話の「あの家」のあたりの描写は今までの本シリーズの中で一番恐怖を感じたなぁ。ヤバイって感じがかなりきました。

第1話の自転車事故の話から郷土の閉鎖組織、そして人の闇と話が流れるように進み、繋がっていくのが改めてすごい。自転車事故の話題からその着地点にたどり着くのは予想がつかなかったし、最後は人の闇となるのも、閉鎖組織の問題となるもの最初のスタート地点からは全く読めなかった。

第2話は厨二病的な話から生霊的な指が出てきたと思ったら、あの家が絡んできていて、本筋以上にあの家に関わったことで生じる事態の描写が、やばいやばい、と恐怖を感じた。

第3話はいじめ問題かなと思わせといて、閉鎖的な学校組織と問題教師という流れ。そこにキリスト要素が組み合わさるんだからすごいわ。

今回はただただ現代的な問題と心霊問題との組み合わせに意外性があり、面白かった。本シリーズはその部分がホラーとしての面白さだから、ホント光り輝いていた。

 

で、その合間合間に挟まれる偽装カップルですよ! このバカップルがぁ!

第1話のラストとか、第2話途中の電話のくだりとか、第3話のラストとか、破壊力がすごかった。第1話のラストではこよみちゃんが積極的になってるし! あの! あーんができなかったこよみちゃんがですよ! ビックリですよ! そしたら今度は森司くんが珍しく積極的に! もう電話のシーンはすごかった! 読む手が止まりました。

もうそんな会話している時点で相思相愛なのわかれよ!と。

梅雨の時期でこれって、この夏は一体どうなるの!?

 

大満足の一冊でした。ありがとうございます。今後も応援していきます。

誰でもなれる!ラノベ主人公 ~オマエそれ大阪でも同じこと言えんの?~

 

誰でもなれる!ラノベ主人公 ~オマエそれ大阪でも同じこと言えんの?~ (電撃文庫)
 

 大阪が舞台らしいので買ってみた本作。

佳作レベルだけど、まずタイトルで損をしているよね。

 

このタイトルで群像劇とはさすがに予想外でした。日本橋を舞台に一週間の間に起こった出来事を複数人の視点で描いている。比較的わかりやすい文章なので、群像劇ながら読みやすい。ただ爆発力に欠け、全体として佳作レベル。面白いことは面白いんだけど、人におススメ出来るほどでもない。難しいところ。

キャラクター造形としては、主人公は悪くない。個人的にはこういう主人公は大好きだ。こういう好感が持てる主人公がいるのに、群像劇なのが少しもったいない。これはこれでいいんだけど、こういう好感が持てて楽しめる主人公を中心に描いてほしかった。

 

物語の舞台となる日本橋の描写はさすが、というか、ホントこれをメインにタイトル付けた方がよかったんじゃないかというレベルですごい。よく出来ている。コアなネタからライトなネタまでたっぷり。不思議なのはアニメイトばかり出てきて、その上の階にあるメロンブックスが一回も出てこなかったことかな。

2巻があるかどうかは売上次第でしょうが、このタイトルだと手に取る人が少なそうだから不安。悪くはいないんですけどねぇ。