リーリエ国騎士団とシンデレラの弓音

 

リーリエ国騎士団とシンデレラの弓音 (集英社オレンジ文庫)

リーリエ国騎士団とシンデレラの弓音 (集英社オレンジ文庫)

 

 久しぶりに読んだ、集英社オレンジ文庫

王道と言えば王道ですが、だがそれがいい

 

騎士が隊を組み、互いの兜につけられた命石を砕いて勝敗を競う―“戦争”にかわり“戦闘競技会”が、国々の命運を決するようになり三百年。優秀な騎士を輩出する村に生まれながら、周りの少女たちのように剣を扱えないニナは、「出来そこない」と揶揄されてきた。だが、ニナが出場した地方競技会を見たというリヒトに弓の才能を見出され、騎士団へ勧誘されて…!?

 

というあらすじですが、王子様のような外見のキャラ・リヒトに、無口な兄、王女様から老紳士、いたずら好きのやんちゃなキャラに、無口、中年、圧倒的脅威な敵。的確に配置された登場人物たちと、非力な自分を変えたいと騎士団へと入団し、努力し、成長し、やがて輝くシンデレラストーリー。

読んでいけば確かに王道的な展開。ああ、たぶんこの兄との確執とか王女様と王子キャラ・リヒトとの関係とか、この後の結末とか、大体は予想がつく。

でも、面白い。

パンケーキのお店に行って、期待通りの美味しいパンケーキが出てきた幸せ。

それに近い。とても丁寧に泥臭い訓練期間やキャラ同士の小さな交流、一つ一つの積み重ねが描かれていて、一口食べるかのようにページをめくるたびに美味しさが広がってくる。

この表紙で、このタイトルで、このあらすじで、このキャラやキャラの配置で、期待していたものが完璧に与えられた幸せ。

満足度100%である。

 

話としては「完」となっているし、この後描いたとしても予想のつく展開だと思うし、たぶん続けば続くほど蛇足にはなるとは思いますが、あと1巻ぐらい次を読みたいと思うほど良い作品。

個人的に買ってとても満足した作品。おすすめです。

今度は絶対にじゃましませんっ!

 

今度は絶対に邪魔しませんっ!   (1) (バーズコミックス)

今度は絶対に邪魔しませんっ! (1) (バーズコミックス)

 

 原作小説とはストーリーが一部違う?

個人的にはコミカライズ版のがストーリー展開が好きです。

 

異母妹への嫉妬から罪を犯し、投獄されてしまった公爵令嬢ヴィオレット。気が付いたら異母妹が家にやってくる一年前にタイプリープしていた。改心した彼女は修道院入りを目指して頑張るのだが…。

というお話です。そこにイケメン王子様とか幼馴染のイケメン男子とかが現れたり、一度目と異なる行動をとったことで彼女の予期せぬ方向に展開したり、と今後どうなるのか楽しみな話の展開をする作品です。

原作は途中まで読みました。途中までしかなろうで公開されていなかったので。

 

でもこのコミカライズ版は原作とストーリー展開が違うのかな?

話の軸をヴィオレットに置いていることで、原作だとイケメン同士の話とかが描かれていましたがそういうのが最小限に抑えられ、面白くなっています。

原作がどうも1巻完結でなんかうやむやフェードアウトしているみたいなレビューが多いので、たぶんコミカライズのストーリーは完全に作画担当のはるかわ陽さんが考えているのかな。

そしてこの方、百合作品描いている方なのでイケメンよりも異母妹との関係が原作より増えていて、百合好きとしてすごく嬉しい。この調子で異母妹ルートを突き進んでほしいなぁ。

 

もう異母妹のヴィオレットへの好感度がマックス状態なのがいいですよね。素晴らしいと思います。

原作はいい材料を持ちながら生かしきれないまま終わったみたいですが、コミカライズ版はこのまま続いて面白い展開を見せてほしいなぁ。

 

タイムリープした理由とか、最終的にどのルートに集約するのかとか、もうほんと続きが楽しみです。

面白い作品です。メイドのマリンとか、異母妹とか、百合要素もたっぷりで素敵です。

いい作品です。少なくとも、このコミカライズ版はおススメです。

春とみどり

 

春とみどり(1) (メテオCOMICS)

春とみどり(1) (メテオCOMICS)

 

 平成最後の月にとても素晴らしい百合作品が出てきました。

待ちに待ったコミック。やっぱり面白い。

 

久しぶりの感想投稿になりますが、コミック自体は実はずっと読んでいました。ただ続き物が多くて新シリーズがほとんどなかったので感想を書かなかっただけです。

そのなかで今回の「春とみどり」は絶対に感想を書きたいと思っていた作品。

Web上で連載しており、第1話公開時から読んでいるのですがとても面白いんです!

 

物語は

「人づきあいが苦手で、どこにいても居場所がないと感じているみどり(31)は、中学時代好きだった親友・つぐみの葬儀で、つぐみと瓜二つな彼女の娘・春子(14)と出会う。かつて自分に居場所をくれたつぐみ。今度は自分が春子のために居場所を作ろうと、みどりは春子を引き取ることを決意するが…」

というもので、話は現在のみどりと春子で進行しつつ、時折過去のみどりとつぐみの話が差し込まれるという形で進みます。

 

この作品の面白いところは、ストーリー展開と空気感ですね。第1巻では始まりからつぐみの訃報・葬式、同居を決めて数日といったところでしょうか。大きなあらすじだけだとよくある同居物と似た展開です。

ですが、この作品はそこに至るまでがとても丁寧なんです。基本的にはみどりの視点で進むのですが、感情移入がしやすい丁寧なテンポでお話を進めているのが特徴で軽いわけじゃない、でも重いわけでもない。絶妙な重さと透明感があって、合間に挟まれる過去の話が全然テンポを阻害していなくて、それは2話目3話目の同居の話になっても同じで、独特の重さを持ちつつもみどりと春子の会話が面白いし、みどりの頑張りとかそういうのが伝わってくるし、とても澄んだ百合の空気が素敵なんです。

 

もう、ほんと、面白いんです。

百合としても、同居物としても面白い。すごく続きが気になります。

強い引きで引っ張るんじゃなくて、作品とキャラの良さでこの二人の先を知りたい、と思わせる作品です。

 

公式サイトで

comic-polaris.jp第1話が無料で読めますので、まずはその第1話を読んでみてほしいな、と思います。

 

IT'S MY LIFE 11巻

IT’S MY LIFE (11) (裏少年サンデーコミックス)

 

 お家大好きおじさんと魔法少女の冒険も大団円。

これでもかというくらいのハッピーエンドにしたのが凄い。

 

あの展開から二転三転させて、このハッピーエンドに導いたのは本当に凄い。

個人的にこの作品はあまりヒロインのノアには魅力を感じなかったんですよね。まさに子供というキャラでヒロインとしての魅力はあまりなかったのですが、アストラの魅力がすさまじくて最終巻まで追いかけられました。

今回、アークティカの邪心とアストラとの出会いやアストラが出した結論など、もう彼の魅力がたっぷりで、鉄拳制裁の見開き一ページは本当に素晴らしかった。最終巻は彼の魅力と邪心の魅力がたっぷりで面白かったです。

後半はもうハッピーエンドを終始描いていて、幸せな空間でしたね。しかも魂の転生先まで描かれるのは予想外。てっきり、普通に転生するものだと思っていたら、まさか異世界転生するとは。

 

ファンタジーとコメディとホームがうまく組み合わさった本作。面白かったです。

かりん歩 4巻

かりん歩 4 (MFコミックス フラッパーシリーズ)

 

 散歩をテーマとした、名古屋歩きの本作も無事に完結。

個人的に高杉さんほどははまらなかったかなぁ。

 

最終巻は、祖母との和解とくるみの成長と交流関係の広がりが出来た、というところでキレイに収まっている。たぶん、いつでも締められる用意があったのではないかな、という前後の繋がりが薄い流れで、ああ、これで終わるんだ、と。

高杉さんはお弁当と地理学という大きなジャンルだったのに対して、本作は散歩とはいえ、名古屋に限定されすぎていて馴染みがなく、またあまり魅力が伝わってこなかった。ニッチというか、コアというか、マニアックというか。

これが全国津々浦々の観光地散歩だとまた違った面白さがあったかもしれないが、作品の舞台設定上、無理ですもんね。

 

うーん、次回作楽しみだけど、内容次第になるかなぁ。

サクラクエスト 5巻

 

サクラクエスト (5) (まんがタイムKR フォワードコミックス)

 

 P.A.WORKS制作オリジナルTVアニメのコミカライズ最終巻。

ああ、やっぱりこの作品の空気が好きです。

 

とても丁寧に、原作をほぼ完ぺきに描いたコミカライズの最終巻は原作以上に感動したかもしれません。テレビアニメとコミックの違いは受動的か能動的かの違いがありますけど、サクラクエストの場合、受動的に見ていたアニメだと展開の早さについていけずに由乃の選択が唐突に感じられたのですが、コミカライズで話を一つずつ読んでいくとストンとその選択が落ちてきて、原作以上に最後の展開には感動したというか、納得しました。

アニメを見ていて話の展開はすべて知っているんですけど、すごく丁寧に描かれているから面白いんですよね。同時に、サクラクエストの世界にまた浸れるのが嬉しかったです。サクラクエストは色々と良い部分と悪い部分が混在している作品でしたが、終わって振り返った時にいい作品というか、いいキャラクターたちがいた世界だったな、と思う作品なんですよね。

このキャラクターたちの何気ない日常にもっと触れていたいなぁという作品ですね。だからこそ、今回のコミカライズで久々に触れて、はぁと幸せでした。

 

最後まで描き切ってくれて本当にありがとうございます。

すごく素敵なコミカライズでした。いや、ほんと、全てのコミカライズがこのクオリティであって欲しいと願うくらい丁寧で素晴らしかった。

蒼竜の側用人 5巻

 

蒼竜の側用人 5 (花とゆめCOMICS)

 

 初ドラマCD化おめでとうございます。

少女漫画はアニメ化されることがめったにないので、ドラマCD化だけでもうれしい。

 

というわけで、ドラマCD目当てで花とゆめ22号も買った者です。これね、雑誌付録だから滅茶苦茶貴重なんですよね。少女漫画は雑誌の付録によくドラマCDを付けるんですが、意外と後になってほしくなっても市場に出回らないんですよねー。オークションとかでもレアだし、中古ショップでもなかなか見ない。アニメ化されていない作品ならなおのこと。

なので、こういうものは普段買っていなくても必ず勝っておかないといけないので本作が好きな人は急いで購入しましょう。

 

さて本題に戻って第5巻。レギオン編の完結ですね。

ギオン編は個人的にはちょっと微妙だったりします。話の展開が早急というか、それまでとだいぶ毛色を変えた展開だったので、ルクルのかっこいいヒロインっぷりは非常に素晴らしいんですが、初の長編ともあり、少し不安定な話し運びでした。

五巻ではレギオン側の過去が色々と描かれるのですが、交流の描写が今一つ足りなかったのでそこまで盛り上がらなかったのと、戦闘シーンがちょっと残念な感じでした。竜同士の戦闘という非常に難しいものだというのもあるのですが、作者の力量不足が出ていましたね。

逆にハイネダルクと竜の交流やラキアの過去の描写なんかはさすがというか、よく描けていて、得意分野と苦手分野が混在している感じでした。掲載紙が変更となったことで、今後もこれまでと同じクオリティを維持できるのか。

 

でも、ハイネダルクの死で終わらなかったのは救いがありました。そういう風に描いてもらえると、今後も安心して読めます。今後お話は本格的に竜の問題に取り組んでいく方針なんでしょうか。またラキアたちがメンバーに加わりましたが、今後どういう風にかかわっていくのか楽しみです。

あとそろそろシリアス話だけでない、優しいお話が欲しいなぁ。巻末のお話は癒されました。こればかりだとどうかと思いますが、ちょいちょい挟まれると癒されますね。

次の章ではいったいどんな話が展開するのか、すごく楽しみです。